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2024/1/25

What‘s behind Delfonics Diary
定番モチーフをデルフォニックスらしく切り取った「フルーツ」「フラワー」「ZOO」が生まれるまで Vol.3

毎シーズン新しい表紙デザインがたくさん登場する、デルフォニックスのダイアリー。
こちらの読み物「What’s behind Delfonics Diary」では、その制作背景にフォーカスして、デザインの魅力をお伝えしています。
今年の春は、これまでもダイアリーにたくさん登場してきた定番のモチーフが、新鮮にデルフォニックスらしい切り口で登場。2週にわたり公開してきた「フルーツ」「フラワー」につぎ、第3弾の今回は「ZOO」をピックアップします。

1. フルーツを鮮やかに描く、海外のレトロなお菓子パッケージをイメージした「フルーツ」
2. 花形の窓からチェック柄がのぞく、仕掛けとコントラストが楽しい「フラワー」
3. 知的な雰囲気をまとった、動物の凛々しい横顔をグラフィカルに描いた「ZOO」




知的な雰囲気をまとった、
動物たちの凛々しい横顔をグラフィカルに描いた「ZOO」

ロルバーンダイアリーの動物柄と言えば、2024年版の10月始まり手帳として登場した、シマエナガやレッサーパンダのふわふわとした可愛らしいイメージ、という人も多いのではないだろうか。
10月始まり手帳の「アニマル」では愛くるしさをテーマに、思わずきゅんとしてしまうような仕草を切り取ってきたが、今回登場する「ZOO」では、凛々しく生命力にあふれた姿に注目した表紙になっている。

2024年版の10月始まり手帳「アニマル」

「動物の凛々しい姿に注目した。これまでとは違う新たな一面を表紙にしたいと思って」と話すのは、今までの「アニマル」も4年続けて担当してきたデザイナー。
言葉の通り、大胆に描かれた表紙を見ていると、動物園の柵をのぞき込んで表情を観察する時の緊張感、もしくは自然の中で生きるリアルな動物の生態を図鑑で見た時の高揚感に包まれる。
その先に何があるのかと想像を巡らせてしまう、真っ直ぐで知的な眼差しが印象深い。

横顔を描くにあたり、こだわったのは「潔さと、実際に見たことがあるリアルなビジュアル」。
しっぽや耳などのパーツ、模様の入り方、性質を表す仕草、サイズ感など、「その動物がリアルに感じられるポイント」を見極め、グラフィカルに落とし込んだ。その動物に対してイメージする特徴が引き立つように、細かい表現は避けてミニマルに描かれている。

デフォルメした愛らしい姿や表情がにぎやかな「アニマル」とは異なるアプローチ。同じ動物というモチーフでも、特徴のとらえ方とさりげない表現方法の違いで、ここまで新鮮に感じられるとは。


違った魅力を持つ、個性的な動物たち

「ZOO」では、文房具のモチーフとしては少し珍しい動物にも焦点を当てている。

遠吠えするオオカミ

今回の「ZOO」を象徴する、斜め上に向かって吠えているオオカミ。
なかなか日常でお目にかかることはできない動物だが、神秘的な雰囲気と今回の切り口がマッチした。遠吠えする姿がアクセントになっている。
デザイナーは、「『ZOO』シリーズは凛々しく真面目な雰囲気が漂っているが、手帳はラフに楽しく使うものにしたい。動きのあるオオカミで遊び心を加え、親しみやすい表現にした」と話す。
背景のグレイッシュなグリーンとロゴのイエローは、薄暗い木々とその隙間から差し込む月光を連想させるカラー。あえて無地の背景にすることで、シーンが自然と浮かび上がり、より魅力的に映る。

また、こちらも表紙への起用は珍しいゾウは、他のモチーフと比べ表紙いっぱいに描かれた体が印象的。ゾウが持つおおらかで優しい雰囲気を、穏やかな眼差しとほっとする淡いピンクの背景が引き立てている。「視線の先に、子ゾウがいるのかもしれない」といったことが、描かれていなくても伝わってくる構図と配色だ。

神秘的なオオカミ、穏やかなゾウ、ドングリを食べるリスと真っ直ぐ先を見つめるトラ。

同じ動物をモチーフに、これまでとはガラッと印象が変わった「ZOO」。
春のダイアリーは、新しい自分を見つけるために買う。
そんなみなさんに、新たな視点で見つめた今回の動物シリーズを使ってもらいたい。


3つの読み物として取り上げてきた、3月始まりのダイアリーに登場する定番モチーフ。いかがだったでしょうか。
切り口や表現方法、配色の工夫といった味付けを知ることで、同じモチーフであってもさらに新しい魅力に気づかされる。今回のシーズンではそんなラインナップが多く出揃いました。

春の新しい気分にぴったりな一冊、ぜひ見つけてください。

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