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2024/6/13

定番ロルバーン ダイアリーの使い方ヒント集 Vol.7
「 ”気になる“ をストックする、メモページの活用法」

自由度と包容力の高さが魅力の、定番ロルバーン ダイアリー。さまざまに活用できるシンプルなフォーマットが個性である一方で、使い方で悩む人も多いのではないでしょうか。
そこで、今改めてその使い方のヒントを、連載企画としてお届けしています。
今回は、気になる情報をストックしておく、フリーメモページの使い方をご紹介します。

第一弾:年間計画ページの使い方
第二弾:メモページを使った、日記の書き方
第三弾:ロルバーン専用アクセサリーを使ったセットアップ
第四弾:資格取得や勉強のための使い方
第五弾:2冊持ちのススメ
第六弾:マンスリーページで書く一言日記




毎日の「気になる情報」をストックする手帳

SNSやネットニュースで毎日流れてくる、たくさんの情報。
「気になる!」「やってみたい!」というものに出会っても、次の情報に上書きされてしまって思い出せない、という経験をしたことはないだろうか。

そんな人におすすめなのが、気になった情報のみを書き記しておく「コモンプレイスブック」。コモンプレイス:commonplaceとは、「ありふれたこと」という意味。雑記帳の書き方として、海外を中心に話題となっている手帳術の一つだ。
コナン・ドイルによる『シャーロック・ホームズ』シリーズの作中でも、備忘録として度々登場していたこの使い方。
今回の読み物では、「楽しい手帳の読み物」制作担当が実際にロルバーン ダイアリーのフリーメモページを使ってコモンプレイスブックを作成。毎日の生活の中で見つけた気になる情報を記録してみた。


コモンプレイスブックの作り方

【STEP1】事前準備

コモンプレイスブックに必要なものは、こちら。

① ロルバーン ダイアリー(おすすめはMサイズ)
② カラフルな丸シール
③ いつも使っているペン
④ 情報を見ているスマートフォンなど

身の回りのアイテムで気軽に始められる

付せんのような感覚で気張らずに記録したいので、持ち歩きやすいMサイズのロルバーン ダイアリーがおすすめ。横向きに使えば、情報をさっと箇条書きにしたり、ちょっとしたイラストを書いて置くのにちょうどいいサイズになる。
丸シールは、100円ショップなどでも購入できる直径8mm程のカラフルなものを用意。ロルバーン ダイアリーの後ろについているクリアポケットに収納しておけば、一緒に持ち歩ける。

横向きに使うと、手にリングが当たりにくいという利点も。

【STEP2】項目ページを作ろう

準備ができたら、まずは項目の一覧ページを作ろう。
項目を考えるうえでのコツは、「日常的に気になっているのはどんな情報か」を分類してみること。悩んだら、SNSの「いいね」欄や保存した投稿、サジェストされる情報を振り返ってみて、自分の興味関心がどんなところにあるのか俯瞰してみるのがポイントだ。項目の数が多すぎると、色分けをするときに混乱してしまうため、まずは4~6個程度から始めるのがおすすめ。

出揃ったら、その横に丸シールを一色ずつ貼って、項目ページの完成だ。
「勉強にまつわること=青系」など、項目ごとに何となくイメージしやすいカラーを選ぶと、直感的に振り返ることができる。

今回制作担当が実際に作成したリストはこちら。
趣味の「気になる本」や、引っ越しを控えているため「新生活情報」を入れてみた。

自分の興味に沿って、6項目を設定

【STEP3】気になる情報を記録しよう

項目が決まったら、気になる情報を自由に記録していく。日付を一緒に書いておくと、簡単な日記のようにもなり、振り返りもしやすい。
シールを貼ってから書いても良いし、とりあえず書き残しておいて後からシールで分類しても良い。

日付を書いて、その日の「気になる」情報を色ごとに記録

日付入りのフォーマットではないため、「1日1ページ」「1日1つ」など決める必要はない。ロルバーン ダイアリーの特徴であるたっぷりのフリーメモページは、気になる情報を書きたいだけ書いていくコモンプレイスブックに適している。

情報を忘れる前にストックすることが目的のため、できるだけ見つけた時に書き記すのがポイント。タイトルや単語を簡単に記しておいて、後から情報を付け足すのも一つの手だ。
都度記録するのが難しいという人は、一日の終わりに「いいね」欄や写真を見返しながら書いておくだけでも、後で振り返った時に有益な一冊になる。

色分けされていることで、パラパラと眺めるだけでも、直感的に必要な情報を抜きだすことができる。新しい手帳に切り替えたり、手元にノートがない時に書いたメモを後で貼っておくだけでも、スムーズに情報を統合、引継ぎできるのが利点だ。

手元に手帳がない時も、付せんやメモに書いておき集約できる


10日間継続して感じた、コモンプレイスブックにおすすめの項目

リアルに気になった情報を記録し始めて10日。少しずつ「この項目はこの記録方法に合っているな」「ここは工夫が必要だな」といったことが見えてきた。
まずは、コモンプレイスブックに合っていると感じた項目の特徴について。

①「欲しいもの」など、書きながら冷静になりたいこと

物欲も、書き残すことで一度冷静になる

10日間で最も多く記録していたのが、「欲しいもの」だった。
素敵なものを見つけるツールとしてSNSを使用していることもあり、毎日のように「欲しいものリスト」が更新されていく。

書いてみて良かったと感じたのは、「一旦物欲が落ち着き、冷静に一時置きしておける」ということだ。
紙に書き出すことが、本当にこれがいいのか?他にもいいものがあるのではないか?と内省するきっかけとなった。10日前に記録した「欲しいもの」を見返すと、その時にはすでにそれを超えるものが出てきていたり、冷静に考えるともう少し先でもいいなと思えたり。「欲しい!」という衝動的な感情を冷静に俯瞰できるという点がとても良かった。

②「気になる本」や「行きたい場所」など、入口となる情報

気になる本やショップの情報

休日や、ふいに時間ができた時に感じがちな「何かしたいことがあった気がする」というモヤモヤを解消してくれたのが、こういった情報の記録。

本や場所、展示のタイトルなど「何かの入口となる情報」は、気になるものは目にする機会は多いものの、それ自体に情報が詰まっているわけではないためすぐに抜け落ちてしまう。
SNSで「いいね」したり、街中で写真を撮ったり、スクリーンショットを保存したりと散らばっていたものが一つの場所に集まることで、書店に行く前や「次の週末どこかに行きたい」という時に思い出すことができた。
タイトルを残しておくだけでも十分。簡単に継続しやすい点もおすすめだ。


対して、実際に書いてみて工夫が必要だと感じたのは「気になるレシピ」や「運動」など、詳細な情報も合わせて記録しておきたい項目だ。
すでに分かりやすく文字入りの画像でまとめられていたり、動画形式になっていたりするものも多く、「気になる」という段階では、それらから細かい情報を抜きだして書き写すのが手間に感じる。また、動作や作業の様子など視覚的な情報が多いこともあり、文字や簡易なイラストで表すことの難しさもある。
あくまでメモとして概要のみ記録しておく、または、基本的にはオンライン上で、本当に気に入ったもののみをアナログに残すなど、その情報の量や質に適したストック方法を考えることで、より有益に使うことができそうだと感じた。


毎日SNSを流し見しながらたくさんの情報と触れても、そのままにしておくことで抜け落ちてしまったり、行動に移せていなかったり。そんな現状にモヤモヤとした気持ちを抱えているという人もいるのではないでしょうか。

今回コモンプレイスブックを作成したことで得たのは、単に忘れなくなるというだけではなく、「自分にとって必要な情報を収集し、自分の生活に活かせている」という嬉しい実感。
「気になる」ことを書き記すという前向きな行動そのものに充実感があり、「書こう」という気持ちがより能動的に情報と向き合う習慣につながりました。

マンスリーページは予定管理に使っているけれどフリーメモページの使い方に悩んでいる、というみなさん。今日気になった情報から、ロルバーン ダイアリーに収集してみるのはいかがでしょうか。